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前に書いたとおり、一時期毎日近所の銭湯に通った。実家とは10分と掛からないマンションに住んでいるのだが、区が違うためか、こちらは歩いてすぐの所に3軒も銭湯がある。
それぞれ特色があるので、使い分けていたのだが、最近の立ち寄り温泉ブームで、いいかげんな温泉が増えてきた中、昔ながらの,天井がドーンと高い銭湯は景色こそ見えないが、お手軽と言う意味でも貴重である。
この時期,季節変わりの不安定な天候のため、よく風邪をひいたのだが、危ないぞーと想っていても、銭湯で足からじっくり温まっていると、何とか振り切れるという経験を何度かした。
やはり体の芯から温まるのは、マンションの家風呂では難しいのだろう。家風呂があるのに毎日来ているような人が結構多いのもうなずける。

元を取ろうと長く入っているから、私の暇つぶしになって面白いのは、小さな子供を連れたお父さん。ちょっとアトピーなのか、可哀想に全身痒そうな子供がいた。 小さいから熱い湯船に入りたがらない子供を、だましだまし抱き上げて入れるところが何ともほほえましい。
別の銭湯では、そこの家の子供が、子供のくせにいつも長湯で、顔見知りのお兄さんなんかをつかまえて身振り手振りで自分の話をしているのもかわいい。
お父さんが仕事から早く帰った日(きっと奥さんの実家なのかな?)などは、並んで洗いながら、九九を教わっていたり、スピーチの練習を風呂を上がってからも脱衣所で一生懸命やってたり、なんともほほえましい。
ここには親子の断絶なんてないんだろうな、何時も裸のつきあいで何でも話し合っているのだろうから。

桐タンスイラスト 色々巡って回っているうちにわかってきたのは、重油で湧かす所より、昔ながらの薪を燃やしているところの方が、湯の温度に関係なく体の芯から温まるということ。 温泉ではないから沸かし湯なのはしょうがないにしても、この差は十分体感できる。
少し前まで実家でもお風呂はハイブリッドにしていて、ドイツ製の給湯器と銅で作られた湯沸かし器と両方置いていて、使い分けていた。
昔は、おばあさんが夕方になると、ちょっとしたゴミなんか燃やしたり、他には要らなくなった桐材の切れ端を燃やしているうちに十分湧いてきて、なかなか冷めずに、それでいて肌に柔らかいお湯だった思い出がある。

自分が小さい頃は、大量に出る桐の鉋くずを近所のお風呂屋さんが定期的に取りに来たものだ。仕事場下の一部が地下になっていて、そこに鉋屑を溜めておいた。
小さい頃はそこが好きで、中に入っていると暖かく、桐の良い匂いもして、つい寝いったりしていて、母親に怒られた。
お風呂屋さんの子供じゃないけれど、仕事場で職人さん達に遊んでもらったり、父に手造りの玩具をあてがわれていた自分も恵まれていたのかもしれない。
今考えればマイナスイオンやフィトンチッドがあふれて良い環境だったのだろう。

桐の木を切ってタンスを作り、余った材料でお風呂を湧かす。煙突に溜まった炭は桐灰といって、貴重な物だし、ロウと混ぜると古いタンスの錆びた鉄金物の塗装にも使えた物だ。環境的にもまったく無駄のない、エコロジーなことをやっていたわけである。

最近では、桐の鉋くずはドイツのぬいぐるみメーカーに高い値段で買われていく。 昔から、軽くて柔らかい桐は日本人形の芯にも使われていたから、環境にうるさいドイツでは、子供の玩具であるぬいぐるみに人に優しい桐を選んだのもうなずける。



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